住みたい街ランキング1位は恵比寿、穴場の街は?
リクルート住まいカンパニーの調査によると、今年2016年の「住みたい街ランキング」で、恵比寿が1位となり、5年間首位を守り続けた吉祥寺が2位という結果になりました。
恵比寿は2016年にアトレ新館のオープンなど魅力的な商業施設の充実が、今回1位となった大きな要因となったようです(吉祥寺は2015年に駅ビル キラリナ京王吉祥寺がオープンしています)。
〈2016年住みたい街ランキング〉
1位(2) 恵比寿(JR山手線)
2位(1) 吉祥寺(JR中央線)
3位(3) 横浜(JR京浜東北線)
4位(5) 武蔵小杉(東急東横線)
4位(12) 自由が丘(東急東横線)
*( )内は前年順位
さて、これらの住みたい街に共通することは、①おしゃれなイメージ、②交通利便性、③駅ビル、周辺商業施設の充実です。これらが揃うと、みんなが住みたい街となり物件価格が高騰します。
さて、注目したいのは、今回同時に発表された「穴場だと思う街ランキング」です。
1位(1) 北千住(JR常磐線)
2位(2) 赤羽(JR埼京線)
3位(6) 池袋(JR山手線)
4位(21) 巣鴨(JR山手線)
5位(45) 大塚(JR山手線)
決しておしゃれなイメージこそないものの、交通利便性、駅ビル、周辺商業施設の充実度は非常に高いエリアです。物件価格も「住みたい街ランキング」の上位エリアに比べると格段に安くなっています。
それでは、具体的に北千住を例に中古住宅物件価格と交通利便性を他のエリアと比較してみましょう。
北千住の中古マンション(ファミリー向け)の平均坪単価は149万円/坪です。(東京カンテイ調べ)
次に、東京駅までの所要時間を見ます。
北千住駅から東京駅までの朝の所要時間は21分です。
では、北千住と同じ149万円/坪で、人気路線の中央線、田園都市線のどの駅の物件価格が同じくらいかをみてみます。
中央線で調べると、中古マンション価格は、国分寺で170万円/坪、西国分寺で130万円/坪となっています。
西国分寺から東京への朝の所要時間は50分です。所要時間は北千住の2倍となります。
では、田園都市線で調べてみましょう。
あざみ野が154万円/坪となっています。
あざみ野から東京(大手町)への朝の所要時間は50分となっています。こちらも北千住の2倍となります。
こう見ると、家を選ぶ際に、通勤時間を優先する人にとって、北千住は穴場の街だということがわかります。
当然、家を選ぶ際に通勤時間だけで購入を決定するわけではありません。
住環境、教育環境、周辺施設などから総合的に判断されるものですが、人気路線、エリアにはある程度の「おしゃれな街プレミアム」が価格にのっているとも考えられます。
家を購入する際に自分にとって何を優先するかを明確にすると、リーズナブルな家が見つかるかもしれません。(T.S)