買手の心をつかむ、ホームステージングのコツ
人の印象は、会った瞬間の数秒で決まると言われます。
住宅を探しも同様で、内見にやって来て数秒たらずで購入するかどうかを決めています。あなたの売却物件を買手の候補物件リストに加えてもらうには、第一印象をよくすることが重要です。
売主は、自分の住宅の良さはじっくり見てもらえばわかると売主は考えがちです。仮にそうであったとしても、最初の印象が悪ければ修正されることはなく、内見後にも残ります。
その結果、第一印象が冴えない物件は売却成立までに時間がかかり、希望価格で売却することもむずかしくなります。
海外では一般的なホームステージング
第一印象をよくするには、自分の住宅を「演出する」という意識を持つことが大切です。間取りや設備は変えることはできませんが、効果的な演出をほどこすことで、住宅の印象は大きく異なって見えます。
住宅の売却で、最近注目されてきているのがホームステージングです。
日本ではまだなじみが薄いですが、中古物件の売買が多い欧米ではごく一般的に行われている手法です。考え方としては、新築の分譲マンションではモデルルームに当たるといえます。
中古住宅の売却では、内見の際にはまだ売主が住んでいるケースが多く、そのままでは生活感にあふれているため、魅力的には見えにくいものです。
そこで家具やカーテン、小物などを入れ、インテリアコーディネートを行ってよりよく見せ、より高く早く売却することを目的とします。それがホームステージングです。
家具や小物を借りてまで、よく見せる必要はないと考える人もいるかもしれません。しかし、売主の生活感を感じさせる家具や小物がごちゃごちゃとある部屋を見て、購入意欲をかきたてられるという人はまずいません。
一方、部屋が空っぽの状態で売買される中古住宅もあります。生活感いっぱいのある部屋よりはよいとも言えますが、反面、何もない部屋は住んだときのイメージがわきにくいものです。購入意欲がかきたてられることはないでしょう。
住宅のランクに合ったセンスのよい家具や小物が置いてあったほうが、購入希望者は温かみを感じ、想像や楽しさが広がることでしょう。
売却に有効なホームステージングの相談は?
ホームステージング業者は、不動産会社に相談すれば紹介してもらえます。
費用は演出の程度や部屋の数、広さなどによって異なります。
費用はかかりますが、売却にかかる期間が短縮されたり、売主の希望価格に近いところで成約できたりすることが多いようです。
無料アドバイスしてくれるところもありますので、プロのノウハウを参考に自分で演出することもできるでしょう。
売却する住宅の状況を把握し、コストパフォーマンスの高いホームステージングを検討してください。