住み替えの流れと成功のカギ
住み替えの流れ
1.資金の把握、売却・購入方針の決定
住み替えを何度も経験しているという人は多くありません。むしろ、何から手をつけていいのかわからないという人の方が多いのではないでしょうか。
住み替え完了までには売却・購入、契約、物件引渡しと4つの山場があります。
最初のステップとして大切なことは、まず資金を把握し、必要な流れをつかみ、売却・購入の方針を決めることにあります。
●住み替え用の住宅はいくらまでなら購入できるのか?
住み替え用の住宅にあてられる資金はいくらなのか、いくらまでなら購入可能なのか? 住み替えに着手する最初の段階できちんとつかみ、資金計画を立てることが重要です。
計算は、売却予想価格からローン残高や手数料、税金等を引いた金額と預貯金など住宅購入にあてられる金額を合計します。それが、住み替える住宅の購入資金となります。
●住宅ローンの残高を正確に把握する
住宅ローン残高は借入明細書などで正確な金額を把握できます。わからなければ金融機関で確認しましょう。
●「売却先行」と「購入先行」はどちらが得?
「売却先行」でいくのか、「購入先行」でいくのかを決める必要があります。
「売却先行」は、まず住宅を売却してから買い替える物件を購入します。
「購入先行」は、住み替えたい住宅を先に見つけ、後に今の住宅を売却します。
「売却先行」と「購入先行」、どちらがよいのかはローン残高や資金確保状況、不動産市場の動向などによるため一概にはいえません。「売却先行」と決めていても、状況によって「購入先行」になることはよくあります。
2.住宅査定から媒介契約、売却のスタートまで
希望に合った住宅を手に入れられるかどうかは、売却する住宅がいくらで売れるかに大きく左右されます。
●住宅の査定
売却価格は不動産会社に査定してもらい決めます。査定が出たらその根拠を聞き、自分の住宅がどのように評価されたのか客観的に把握することが大切です。なお、査定は数社に依頼しましょう。
●媒介契約
査定を依頼した不動産会社の中から、親身になってくれる信頼できる不動産会社を選び、媒介契約を結びます。これで、売却がスタートします。
3.売却・購入活動と、住宅ローンの折衝と
売却がスタートするとインターネットの広告やチラシ等が作成され、見学者が訪れるようになります。
買手の反応によっては、売り出し価格よりも下げる必要が出てくることもあります。また、値下げ交渉をしてきたり、〇月〇日までに引き渡してほしいと条件をつけてきたりする買手もいます。
このように売却活動を続けながら、あなたは住み替え用の住宅の買手として価格交渉をすることにもなります。
●金融機関と住宅ローンの折衝
この間、ほかにも重要なことがあります。
残った住宅ローンと住み替え用の住宅ローンについて金融機関との折衝が必要となるため、落ち着かない日がしばらく続きます。でも、ここが住み替え実現の山場ですので、落ち着いて取り組みましょう。
4.契約から物件の引き渡しまで
買手が見つかれば、いよいよ最終段階です。
売却代金を受け取り、売買契約書を取り交わします。
売却代金を受け取ると同時に、ローン残高の清算を行います。
住み替え先の住宅のほうも代金を支払い、売買契約書を取り交わします。
売却と購入がほぼ同時に成立するのが理想といえます。
経験ゆたかな不動産会社であれば、適切なアドバイスがもらえます。不明点や疑問点があればきちんと聞き、相談しながらきちんと進めていくことが、住み替え成功のカギといえます。