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あんしん不動産売却術
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更新日 : 17/03/27

実家を更地にして売却しても、3000万円の特別控除は受けられますか?

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回答者:ファイナンシャル・プランナー 北見久美子

<質問内容>

親と同居することになり、親が一人で住んでいた実家を売却することになりました。「古家あり」だと売れにくいと思うので、建物を取り壊して更地にしようと思います。その場合でも「3000万円の特別控除」は受けられるのでしょうか?(千葉県松戸市 会社員 40歳)

回答:更地にした場合でも、「3000万円の特別控除」は受けられます。ただし、2つの要件を満たしていることが必要不可欠です。

そもそも「3000万円の特別控除」とは?

住宅は個人にとって、資産のなかでも大きな部分を占めます。個人が所有する自宅の売却に対して原則どおりの課税をすれば、税金の額の大きさから「売却はやめておこう」と考える人も多いでしょう。

自宅の売却を躊躇する人が増えると不動産取引は低調になり、経済活動にとってマイナス要因となります。そのため、自宅売却における課税を軽減する制度として「3000万円の特別控除」がもうけられています。

適用されるためには2つの要件が必要

親が長年住んでいた住宅は不動産価格が安い頃に取得したものが多いため、譲渡所得は大きい額になりそうです。負担を軽減するために、「3000万円の特別控除」はぜひ使いたいものですね。

更地にした場合に「3000万円の特別控除」の適用を受けるには、次の2つの要件を満たす必要があります。

①売買契約と売却期限に関する要件

敷地の売買契約が家屋を取り壊した日から1年以内に行われ、かつ住まなくなった日から3年目の12月31日までに売ること。

②敷地の利用に関する条件

家屋を取り壊してから売買契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用途に使っていないこと。

ご質問のケースのように、子ども世帯へ親が転居するには家具や荷物の移動などさまざまな作業を伴います。しかし、住宅の売却は1日のばしにしないようにしましょう。

ギリギリまで、家屋は残しておきましょう

築年数の経った住宅がある土地は「古家あり」などの表記で売りに出されます。更地にすると売りやすくなることもありますが、のんびり構えず1年以内に売買契約を締結できるように進めなくてはなりません。また、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売却できなければ、「3000万円の特別控除」を使うことはできません。

可能なら、売買契約を結んでから更地にするほうが控除の要件を満たしやすくなり、固定資産税のアップも避けられます。

固定資産税は、古家でも住宅が建っている土地については軽減されるしくみとなっています。しかし、更地にすると軽減されなくなり、固定資産税は約6倍にはねあがります。したがって、なかなか売れなくても急いで更地にせず、ぎりぎりまで古家は残しておいたほうがよいでしょう。

「3000万円の特別控除」の制度内容を知っているかどうかで、税額に大きな差が生じかねません。売却するなら最初から「3000万円の特別控除」を受けることを念頭におき、内容を理解して計画的に進めることをおすすめします。

きたみ・くみこ プロフィール

CFP(ファイナンシャル・プランナー)&消費生活アドバイザー。個人相談数千件の経験を生かし、「ライフプランに生かすお金の活用法」など、全国各地で住まいに関する講演を行っている。雑誌などでも連載多数。主な著書に『親のお金の守り方』『助成金がわかる本』『50歳からのお金のきほん』などがある。日本FP協会会員。

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