LIXILリアルティ.comスマートおうち売却

あんしん不動産売却術
LINEで送る

更新日 : 20/04/22

売れにくい親の家!寄付することはできる?

相続した親の家を寄付したいと考える人は少なくありません。

背景にあるのは、「使い道がなく、売りに出しても売れず、所有したままでは固定資産税がかかり、放置しておくと近隣に迷惑がかかる・・・」といった悩み。今回は、自治体、個人、法人への親の家の寄付についてお話しします。

自治体が寄付を受け付けるケースはまれ

結論から言うと、自治体への寄付はかなり難しいのが現実です。

それは立地の利便性や老朽化の問題ではなく、資産価値の高い都心の家であっても同様です。理由は、寄付によって「自治体の収入が減るから」です。

自治体にとって、不動産は固定資産税の貴重な財源です。もし寄付として受け取ると、その分の税収が減ってしまいます。さらに、家の取り壊し費用や維持管理費用がかかります。

そのため、公園や公共施設を建設するなど、住民にとって有効な使い道のある不動産でない限り、寄付が認められることはないと言えます。

寄付を希望する場合は、念のため自治体に問い合わせてみましょう。

個人への寄付は、相手に贈与税がかかるケースも

では、個人に寄付することは可能でしょうか?近年、地方への移住や、自宅のほかにもう一つ住まいをもつデュアルライフ(二拠点生活)に憧れる人も増えてきています。

そのような人がもし、親の家を気に入ってくれたら、寄付することは可能です。

ただし、扱いは「贈与」となりますので、寄付を受け取った人に贈与税の支払い義務が発生することがあります。贈与税の金額は不動産の固定資産税評価額に応じて計算されます。

●固定資産税評価額が110万円を超えると、贈与税の対象となる

贈与税には非課税枠があり、年間110万円までの贈与に対してはかかりません。贈与税の対象となるのは、空き家の固定資産税評価額が非課税枠110万円を超える場合です。

贈与税額の計算式は次のとおりです。

(固定資産税評価額-110万円)×所定の税率(A)-控除額(B)=贈与税額

表1

所定の税率(A)と控除額(B)は固定資産税評価額の金額ごとに、以下のとおり決まっています。

〈固定資産税評価額300万円の家を寄付する場合の贈与税額〉

(300万円-110万円)×15%-10万円=18万5000円

もし、空き家を個人に寄付する場合は、相手に贈与税がいくらかかるかを明確にしておくことが大切です。

法人に寄付すると、所得税がかかる!?

法人に寄付をするケースを見てみましょう。受け取ってくれる法人があれば、もちろん寄付をすることは可能です。

ただし、寄付した側に「みなし譲渡所得税」という名の税金がかかることがあるので注意が必要です。

●「みなし譲渡所得税」とは?

個人が、土地、建物などを法人に寄付した場合、税法上は、寄付した時の時価で譲渡したものと見なされます。

そして、土地、建物を取得した時から寄付した時までの値上がり益に対して所得税がかかります(所得税法第59条第1項第1号)。

つまり、まったく収益を得ていなくても、寄付をするだけで所得税の支払いが必要になるのです。

ただし、寄付する先が公益法人や非営利法人などの場合は、一定の手続きを行うことで非課税になります。

やや複雑な要件がありますが、希望する方は国税庁のホームページを参照してください。

国税庁:「公益法人等に財産を寄附した場合の譲渡所得等の非課税の特例のあらまし」

ページの一番上へ