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あんしん不動産売却術
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更新日 : 20/07/28

ポストコロナの住宅売却価格はどうなる?

 

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新型コロナウイルスの緊急事態宣言は、2020年5月25日をもって、ひとまず全都道府県で解除されました。

今後は新しい生活スタイルの下で、段階的な経済再開を目指していくステップに入ったと言えます。

「ポストコロナ」あるいは「ウィズコロナ」と言われるこれからの時代、住宅の売却価格はどうなるのか考察します。

取引の低迷期間はいつまで続く?

住宅市場は、約2カ月の自粛の間に凍りついてしまいました。

本格的に正常化するのは、ワクチンの実用化などによって私たちに「極度な不安感」がなくなり、気持ちに少し余裕が出てからになりそうです。

少なくとも今後半年~1年程度は、取引の低迷時期が続くことを覚悟しておく必要があるかもしれません。

ポストコロナの住宅の値動きについて、私は次の点に注意が必要と考えています。

住宅価格の相場が変わる!?

コロナ感染収束の気配が見えず長期戦になる場合、どこかで構造的な価格調整の局面が訪れることがありうると思います。

需要の低迷が一時的なものなら、人の流れが戻れば価格も短期間で回復します。

しかし、長期にわたるとそうはいかず、価格水準そのものが下落方向に変化します。

たとえば、コロナ前は3000万円~4000万円の住宅がよく売れていたとします。

ところが長期の需要低迷により、よく売れる価格帯が2500万円~3500万円にシフトしてしまうと、それが新しい相場になるということです。

もし、そうなった場合には、アベノミクス以前の水準(約7年前)まで住宅価格が後退する可能性を想定しながら、取引に臨むことが必要になります。

特に、これまで需要が集中した都心部の住宅価格は、郊外より大幅に落ち込むことが予想されます。

3カ月間の「在庫量」から値動きを予測する

とはいえ、住宅価格の値動きは株取引のように短期間での乱高下はなく、中長期の緩やかなトレンドのなかで上下に動いていきます。

市場の混乱が収まらないなかで住宅を売り出す場合は、中長期のトレンドに気を配り、価格が深刻な下落局面に陥る前に先手を打つ(売却する)ことが大切です。

その見極めのポイントは、新築・中古いずれの場合も「在庫量」、つまり、市場に出回っている売り物件の数です。

需要と供給のバランスが取れている時には、毎月の「在庫量」はほぼ横ばいです。

しかし、需要に対して供給過多の場合、「在庫量」はどんどん積み上がっていきます。

3カ月くらいのスパンで「在庫量」を注視し、積み上がるスピードが速まってきたら、価格下落局面の黄色信号と言えます。

不動産会社と相談して、売却のタイミングを決めましょう。

毎月の「在庫量」はレインズのサイトで確認できます。

・東日本レインズ「月例マーケットウォッチ」

・西日本レインズ「月別サマリー」

住み替えは「売却」のタイミングが重要

新型コロナの影響が長期化した場合、住み替えの「売却」と「購入」を一定期間内に行うケースでは、特に取引のタイミングが重要です。

一般に相場の傾向として、下落時のスピードに比べて、元の水準に戻る上昇過程はゆっくり動きます。

「購入」については、下落局面では取引がスムーズに進むので心配する必要はありません。

しかし「売却」は、下落局面で後手に回る(水準を見誤って相場より高い価格で市場に出し続ける)となかなか成約できず、結果として当初の資金計画とのズレに苦しむことになってしまいます。

前述の「在庫量」を参考に、売るタイミングを見誤らないようにしましょう。

相場環境が刻々と変化していくなかでは、「臨機応変」の心構えが大切になります。

ポストコロナの不動産市場を上手に渡っていくコツ、それは「不動産動向の把握」と「適応力」と言えるかもしれません。

 

(プロフィール)江藤厚明 えとうこうめい

1963年、福岡県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。住宅総合研究所主催。不動産会社経営のかたわら、不動産専門学校カリキュラムやセミナー等で講師。著書『マイホーム安心購入チェックリスト』(大栄出版)など。

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