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更新日 : 20/10/19

「旧耐震マンション」の意外な耐震事情!

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築年数が古いマンションを売却する際、「旧耐震でも売れるだろうか?」と心配する人が少なくありません。

旧耐震とは耐震基準が改正される前、具体的には1981年(昭和56年)5月31日までに建築確認を受けた建物のことです。

中古住宅市場では、耐震性が低い物件として買主から敬遠されるケースが多いといえます。

しかし、実際には現在の耐震基準をクリアしている物件も少なからずあることをご存じでしょうか?

今回はデータをもとに、「旧耐震マンション」の意外な耐震事情についてご紹介します。

 「旧耐震マンション」はなぜ売れにくい?

一般に「旧耐震」の住宅は売れにくい傾向があります。

マンションと戸建てを比較すると、戸建ての場合は建て替えや耐震改修を前提に購入を決める人もいます。

しかし、マンションの場合は、自分の意思だけで耐震補強工事ができません。

そのようなことから、戸建てより売却のハードルが高いといわれることもあります。

 古いマンションの実際の耐震性は?

では、すべての旧耐震マンションが現在の耐震基準を満たしていないのでしょうか?

答えは「ノー」です。

建築当時の古い耐震基準を上回り、構造、地盤ともに現在の基準をクリアしている建物も少なくありません。

国土交通省の「平成25年度マンション総合調査」を見ると、古いマンションの中にも現在の耐震基準を満たしているものがあることがわかります。

調査対象は全国のマンション管理組合2,324件。

物件の内訳は、旧耐震マンション388件(16.7%)、新耐震マンション1,471件(63.3%)、不明465件(20%)です。

ちなみに全国にある旧耐震マンションは約106万件で、全体の約16%。

国土交通省の調査の割合(16.7%)は、これに近いといえます。

今回は、調査対象のうち旧耐震マンション388件に注目して見てみます。

このうち耐震診断を実施したのは129件(33.2%)、実施していないのが225件(58%)でした。

●16.2%が「耐震性あり」と判断された!

129件の耐震診断の結果、「耐震性なし」(現在の耐震基準に満たない)と診断されたのは42件(10.8%)でした。

これに対し、「耐震性あり」(現在の耐震基準を満たしている)は63件(16.2%)で、5.4ポイントも上回っています

この調査から、旧耐震マンションの中には現在の耐震基準を満たしているものが少なからずあることが証明されたといえます。

また診断の結果、耐震性の「あり」「なし」の結論に至らず「さらに詳細な診断が必要」と判定されたマンションが24件(6.2%)あり、これらは詳細な検査によって「あり」と判断される可能性もあります。

●築44年超でも「耐震性あり」のマンションも!

次に、建物の完成時期に注目してみましょう。

建物の完成時期ごとの耐震診断の実施状況とその結果

20201015表_売却312「旧耐震マンション」の意外な耐震事情!

※件数は管理組合の回答数

出典:「平成25年度マンション総合調査」をもとに作成

一般に、古いマンションほど耐震性が低いと思われがちです。

しかし、1969年(昭和44年)以前に建てられたマンション34件の中に「耐震性あり」が7件もありました。

それ以降の旧耐震マンションにも「耐震性あり」が15%前後あります。

データからは、「旧耐震マンション」の中にも現在の基準にひけをとらない耐震性を持つものがあることがわかります。

●耐震改修を実施したマンションが33.3%!

「耐震性なし」と診断されたマンションは42件でしたが、このうち14件(33.3%)が診断結果を受けて「耐震改修を実施した」と回答しています。

また、「今後実施する予定」のマンションも20件(47.6%)あり、診断を実施したマンションは耐震化に前向きな傾向があるようです。

 管理組合に提案し、耐震診断の実現を!

近い将来、高い確率で首都直下地震や南海トラフ地震などの巨大地震が起きると予測されています。

耐震性の有無は、今後ますます売却の価格やスピードを左右するでしょう。

国は「2025年(令和7年)までに耐震性のない住宅をおおむねゼロにする」という目標を掲げ、耐震化マニュアルの作成や耐震改修に対する減税制度の創設などを行っています。

地方自治体でも耐震診断や改修費用の助成金制度を設け、利用の促進を図っています。

「旧耐震だから・・・」とあきらめる前に是非、管理組合に耐震診断の実施を提案してみることをおすすめします。

 

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