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あんしん不動産売却術
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更新日 : 20/10/23

「家を売るなら2022年までに」と言われる理由

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家や土地の売却価格は景気や市場動向によって左右されます。

近年、「売却するなら2022年までにしたほうがいい」という話をよく耳にします。

その理由として注目されているのが「生産緑地の2022年問題」。

2022年に大量の宅地が市場に出回り、価格が暴落する可能性があるという指摘です。本当なのでしょうか?

そもそも2022年に何があるのでしょうか?

 「生産緑地」って何?

住宅街を歩いていて、ポツンと畑がある光景を見たことはないでしょうか?

こうした住宅地の畑の中には「生産緑地」と呼ばれるものが少なくありません。

「生産緑地」とは簡単に言うと、農業を継続することを条件に、固定資産税の大幅軽減や相続税の納税免除といった優遇措置を受けている農地のことです。

対象となるのは、市街化区域内(市街地および10年以内に優先的に市街化を進める地域)にある面積500㎡以上の農地のうち、市区町村が指定した農地です。

現在、東京、愛知、大阪、福岡とその周辺の自治体(計1都2府14県)に約1万2713ha(東京ドーム約2700個分)の「生産緑地」があります(国土交通省「平成30年都市計画現況調査」より)。

では、なぜ「生産緑地」の制度ができたのでしょうか?

 制度創設の背景とは?

都市部の農地には、農産物の生産以外にも様々な機能があります。

例えば、周辺住民への癒しやリフレッシュ、緊急時の避難場所、環境保全、ヒートアイランド現象の緩和など多岐にわたります。

もし、都市部の農地がすべて住宅や商業施設などに変わってしまったら、このような機能が損なわれ、住環境は悪化してしまいます。

高度経済成長時代、都市部の市街地ではそのような問題が徐々に顕在化していました。

そこで1992年、国は法律を改正して「生産緑地」制度を創設しました。

「生産緑地」に指定された農地の所有者は、農地として管理することが義務付けられました(生産緑地法第7条)。

「生産緑地」は農地を保全するための制度であり、指定後は宅地として活用したり売却したりすることは認められていません。

また、「生産緑地」の指定を解除できるのは、次の2つのうちいずれかの場合に限られています。

①農業の主たる従事者が死亡などにより、 従事することができなくなった場合

②「生産緑地」に指定された日から30年が経過した場合

つまり、所有者の希望で指定を解除できるのは、30年後ということです。

 2022年、不動産の価格が暴落する!?

2022年は、1992年に「生産緑地」に指定された農地が一斉に30年目を迎える年です。

その数は、なんと「生産緑地」全体の8割にも上ります。

指定を継続するという選択肢もありますが、所有者の多くが高齢化し、7割前後は農業の後継者がいないというデータもあり、売却するケースが多いと見られています。

「生産緑地」が一斉に市場に出回ると需給バランスが崩れ、土地価格が暴落すると予測されています。

また、安くなった土地をデベロッパーや建設会社が購入して、リーズナブルな分譲マンションや建売住宅を建設する可能性もあり、個人の売主にとってライバル物件が増えることになりかねません。

「売却するなら2022年までに」と言われるのは、そうなる前に売却したほうがいいという意味です。

その真偽はどうなのでしょうか?

専門家の中には2022年に一斉に売却されるのではなく、10年~20年かけて徐々に行われるため、市場の大きな混乱は起きないと予測をする人もいます。

指定解除後、所有者の中には土地を売却せず、賃貸住宅や駐車場の経営に乗り出すケースもあるでしょう。

いずれにしても、近い将来、土地や住宅の売却を検討している場合は、今後の市場動向を注視していきましょう。

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