マンション売却は「余裕」が大切!その理由とは?
「急いては事を仕損じる」。これはマンションを売却する場合にも言えることです。
不動産ポータルサイトLIFULL HOME’S(ライフルホームズ)の調査によると、「マンション売却を経験した人がこれから売却する人にアドバイスしたいこと」の第1位は、「余裕のあるスケジュールを立てる」でした。
余裕の有無が売却に、実際どのように影響するのでしょうか?
なぜ不動産会社選びが大切なのか?
住まいの売却に関する書籍を見ると、「売却の成否は不動産会社選びにかかっている」と書かれているものが少なくありません。
それは、不動産会社が売却にあたって担う役割が重要かつ多岐に渡っているからです。
以下にその一部を挙げてみました。
・物件の査定
・売り出し価格や値下げなどの相談
・物件の宣伝、広告
・買手との条件交渉の仲立ち、調整
(価格、手付金額、引き渡し時期、特約の付加など)
・売買契約手続き
・決済、引き渡し手続き
全国にはコンビニの数の倍以上の不動産会社があります。
売主の希望を丁寧にヒアリングして親身に売却サポートをしてくれる会社を探すには、少なくとも3~4社の会社を訪問して査定を依頼し、担当者と話をしてみることが大切となります。
スケジュールに余裕がないと、不動産会社選びに時間をかけられず、相性のよい担当者に出会うチャンスが狭まります。
また、査定価格は売り出し価格を決める上で極めて重要ですが、1社の査定だけでは比較検討できず、適正価格かどうかの判断がしにくいと言えます。
結果としてスムーズな売却活動ができなくなる可能性もあります。
焦って価格を下げてしまいがち
マンションの売却は、順調なケースでも売り出しから売買契約締結まで1カ月、そこから引き渡し(買主のローン審査含む)までは最低でも2カ月、計3カ月ほどかかります。
それは理想に近いケースで、物件によってはなかなか購入希望者が現れないことも少なくありません。
一口に売れないと言っても、その原因は次のようなことが考えられます。
・需要がない
・価格が高い
・広告宣伝が不十分
・同じマンション内に競合物件がある
スケジュールに余裕があれば、「なぜ、売れないのか?」を様々な角度から検討して対策を講じることができます。
たとえば、原因が競合物件のせいであったとすれば、いったん売却を取りやめてタイミングを見て再び希望価格で売り出すといった選択も可能です。
不動産会社の広告宣伝方法を確認して、ターゲットに響くキャッチコピーや写真を追加するなどの対策もできるかもしれません。
しかし、検討する時間がない場合は安易に価格を下げてしまいがちです。
その結果、買い手が見つかったとしても、希望価格でないため不満が残ります。
値下げの選択にも大きく影響
値下げの選択をする場合も、余裕があるか否かで方法が変わります。
一般に、マンションを売却する場合は、あらかじめ「希望価格」「妥当な価格(適正価格)」「最低価格」の3つを決めておき、「希望価格」で売れないときは状況を見ながら「適正価格」「最低価格」へと徐々に値下げしていきます。
しかし、時間がない場合は、一気に「最低価格」に値下げせざるを得ないケースも出てきます。
このように、納得のいく価格で売却するには、余裕のあるスケジュールで売り出すことが大切なのです。