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あんしん不動産売却術
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更新日 : 21/01/08

「現状有姿」で売却する場合の法的解釈と注意点

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中古住宅を売却する場合、売主が建物や設備の不具合を修理・修繕して引き渡すケースはごくまれで、6割は買主同意のもと「現状有姿」で売却されていると言われます。

「現状有姿」とは、「現在の状況のまま」という意味ですが、この解釈をめぐり、引き渡し後、売主・買主の間でトラブルになることが少なくありません。

「現状有姿」で売却した場合、売主にはどのような法的責任が課せられるのか見てみましょう。

「現状有姿」取引とは?

「現状有姿」で住宅を売却する場合、売買契約書には「現状有姿のまま引き渡す」「一切現状のまま引き渡す」などと書かれた特約が付いているのが一般的です。

不具合や損傷箇所を修理・修繕せずに売却できるため、売主にとってはメリットの大きい特約と言えます。

しかし、「現状有姿」だからといって、引き渡し後に新たな不具合が見つかった場合、売主が一切責任をとらなくてよいということにはなりません。

「契約不適合責任」って何?

2020年に民法が改正され、売買契約において「契約不適合責任」という概念が新設されました(民法562条)。

これは簡単に言うと、売主が「契約内容に適合しないものを売った場合の責任」です。

例えば、窓の建て付けが悪く雨漏りする住宅を売却するケースを考えてみましょう。

売買契約書に「雨漏りがする」ということを記載しておけば、契約内容に適合しているため売主が責任を問われることはありません。

しかし、売主が雨漏りに気づかず売買契約書にその点を記載しなかった場合には、実際の物件と記載の内容が合っていないことになるため、引き渡し後、買主から責任を問われる可能性があります。

つまり、売主が不具合の存在を知っていたか否かにかかわらず、契約書に記載がなければ「契約不適合責任」が問われることになります。

売主が買主から請求される可能性があるのは、次の4つです。

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ただし、買主が請求権を行使するためには、「不具合を知ったときから1年以内」に不具合の内容を売主に通知する必要があります(民法566条)

トラブルを防ぐための注意点

引き渡し後、「契約不適合責任」を問われるリスクを減らすためには、次のような対策が有効です。

●インスペクションを実施する

中古住宅には、床下のシロアリ被害などのように売主が気づきにくい不具合が隠れていることがあります。

最近、売却前にインスペクションを実施して不具合を洗い出し、売買契約書に記載する売主も増えています。

●免責規定を設けることも可能

「契約不適合責任」は、当事者の意思で変更することが認められている任意規定です。

したがって、売買契約書に「契約不適合責任を免責とする規定」や「買主が請求権を行使できる期間を民法より短縮する規定」などを盛り込んだ場合は、契約書の内容が優先されます。

「現状有姿」で住宅を売却する際には、不動産会社とよく相談して対応を決めることをおすすめします。

 

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